心おどるモノ

直木賞受賞!万城目ワールド全開な万城目学のおすすめ小説10選

今月(24年1月)、第170回直木賞に万城目学の『八月の御所グラウンド』(文藝春秋)が選ばれました。

私は、高校時代から作家・万城目学のファン。

ファンになった(そもそも小説を好んで読むようになった)きっかけは、『プリンセス・トヨトミ』という小説を読んだことです。
なかなかの長編ですが、前半も続きが気になり面白く読み進めていたものの、 後半からの話の展開が壮大すぎてワクワクが止まらないし、無茶苦茶ありえない設定なのに、本当にに起きた話なんじゃないかと錯覚するくらい「リアリティ」があって納得してしまい、どんどん引き込まれていく。

もちろん、直木賞の『八月の御所グラウンド』もおすすめしたいところですが、私個人的な「万城目学のおすすめ作品」とファンが知るコアなプチ情報をご紹介いたします。

【私が思う、万城目学の凄さと作品の特徴】

  • 情景や心情描写が巧みでイメージが湧きやすい
  • 表現・知識の豊富さ
  • いわゆる「万城目ワールド」
    先述の通り、現実と非現実の境界がわからない予想外かつファンタジックな作風。
  • 関西が舞台の作品が多い
    生まれが大阪府、京都大学卒業と関西にゆかりが強いようです。

魅力は説明するよりも、本を読まれた方が早いのですが、 参考に、私が『鹿男あをによし』を読んだ当時に「素敵だな」と思ってノートに書き留めた一節(抜粋)をご紹介します。

【まず読んで欲しい万城目ワールド全開の3選】

デビュー作品から数えて3冊。
万城目ワールドとはこういうことか、ということが存分に味わえます。

  • 1.『鴨川ホルモー』
  • 2.『鹿男あをによし』
  • 3.『プリンセス・トヨトミ』

『鴨川ホルモー』の続編(番外編)である『ホルモー六景』もあります。

【軽い気持ちで物語を楽しみたいなら2選】

  • 1.『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』

ほっこり優しい気持ちになれる作品。
児童小説として子ども向けかと思いきや、難しい単語もちょこちょこ出てきて大人も楽しい(勉強になります)。

  • 2.『パーマネント神喜劇』

4編を収録する連作短編集。 神様なのに人間味があって、そんな設定も魅力。

【さくっと楽しいエッセイ計5冊】

  • 1.『ザ・万歩計』(2008年3月)
  • 2.『ザ・万遊記』(2010年4月)
  • 3.『ザ・万字固め』(2013年2月)
  • 4.『べらぼうくん』(2019年10月)
  • 5.『万感のおもい』(2022年4月)

万城目学の面白さ、発想力がエッセイでも表れています。
日常のことや、社会人時代の話や作家デビューするまでの貴重な話など、本当にさまざま綴られています。

【実はご当地限定の本もあった!】

「城崎温泉」でしか買えない本があるというのはご存知でしたでしょうか?

城崎温泉は、『城の崎にて』を執筆した志賀直哉をはじめとした、数多くの文豪に愛された温泉地であり、 2013年、志賀直哉来湯100年を機に、「城崎限定販売の本」や「愉快で驚きに溢れた装丁の本」が発売されました。

万城目学の『城崎裁判』はこの第2弾として2014年に発売され、私の入手した2022年夏時点でも、城崎温泉の書店で販売されていました。

温泉につかりながら読めるよう、本のカバーはタオルで、本は水に濡れても破れない「ストーンペーパー」でつくられているようです。

ちなみに、城崎書店で買った書籍カバーは「城崎書房」の印字付き。
私は万城目学の『パーマネント神喜劇』を購入し、「城崎書房」のカバーを付けてもらい、帰りの旅路で読みながら帰りましたが、良い思い出になりました。

ほかにも、『みをつくし戦隊メトレンジャー』は、大阪メトロ5路線の5駅で各5000部限定で作品を無料配布されていました。
(現在は配布終了しています。入手出来た方、うらやましい・・・)

現在は、完全版が以下大阪の6店舗にて絶好調販売中だそうです!
紀伊國屋書店 梅田本店 /グランフロント大阪店 /本町店/京橋店/天王寺ミオ店 /堺北花田店

関西を舞台にした作品が多い万城目学の小説。作品を読んだら聖地巡礼が楽しそう。
ぜひ、この機会に、あなたも万城目ワールドを堪能してみませんか?